2022-01-01から1年間の記事一覧

Lv16 「THE BRAZIL」あとがきに代えて

今回はTHE BRAZIL―サッカーに導かれた青年―についての 「あとがき」を書きたいと思います。 今回の作品は1600文字という「超短編」で書いたのですが 35年前のブラジルパラナ州の話という事で、書く為の情報が限られていました。 年月的にも遠く、さらにポ…

Lv15 THE BRAZIL―サッカーに導かれた青年―

1985年 ブラジル リオデジャネイロ ――リオの公園に、夢を諦めかけた一人の若者がいた しかし、破れたボールを裸足で追いかける子供達を見て 彼はサッカーへの情熱を取り戻したという 二年後、彼はパラナ州SEマツバラと契約しレギュラーとして活躍 南部三州リ…

Lv14 謎の生物「パタパタ」

俺は実家暮らし 千葉県の自然の中で ザリガニを釣ったり、友達とスーパーファミコンをして俺は育った 今でも俺はこの町と家が大好きで、二階の窓際の部屋が永住の地 真ん中の部屋は今は誰も使っていなくて 大きな三面鏡の前で髪をセットしたり、物を置いたり…

Lv13 誰よりも優しく~日雇い派遣禁止法の真意2~

2006年夏、2010年秋 あの頃は本当にお世話になった 2006年の事は「通り過ぎてしまった夏~後編」にも書いたけれど ここでは2010年の時の事を、少し書こうと思う その昔、俺は日雇いバイトをしていた・・・ Lv13 <誰よりも優しく~日雇い派…

Lv11 許す

Lv11 <許す> それは人間にとって最も困難で そして、だからこそ最後の挑戦に相応しいテーマだ この試練を超える事が出来たとき 人間は、もう・・・ 二度と会いたくない奴というのは、誰にでもいるだろう? けれど普通は二度と会う事もなく、永遠にさような…

Lv10 彼らの後方支援

Lv10 <彼らの後方支援> 遠く世界では、貧困に喘いでいる人達がいる おなか一杯食べる事が夢 大人になるまで生きる事が夢 夢・・・見てるか? 俺 バングラディッシュ ゴミ山で売れるものを探し、裸足で歩く少女 ガラスで足を切り 味方であるべき人に襲われ…

Lv9 命のトップランナー

Lv9 <命のトップランナー> 大陸が、肺に見える 魚の親子が寄り添うようにして、イメージの海を漂う そんな幻覚と共に俺は生きている・・・ ワニがヌーを食べたら、酷い奴だと思うのか? シマウマを襲えば、悪い奴に見えてしまうのか? それは人間の思い違…

Lv8 「音楽の力を忘れないで」

Lv8 「音楽の力を忘れないで」 すれ違った人や、同じ空間にいる人の想いが伝わる事がある それは音楽のように流れ込んで、まるで自分の想念のように振る舞う 今日の俺は何かが違う 断捨離したはずものが心に舞い戻る この想いはきっと、あの人のもの・・・ …

Lv7 通り過ぎてしまった夏 後編

Lv7 [通り過ぎてしまった夏] 後編 「君は歩いて行ける」 ここで、少し話が遡る 22歳の夏、人生で初めての受験勉強を始めた俺は 苦手だったアルバイトも出来るようになっていた 鎖から解き放たれた様な自由な世界 譲れない想いが、こんなにも人を変えるのか…

Lv6 通り過ぎてしまった夏 前編

「カズ、シドニー行くんだ・・・」 「長い間、燻(くすぶ)っていたもんな」 「いいなぁ、新しい世界・・・いいなぁ」 2005年 ヴィッセル神戸で出番を無くしたカズは、南国シドニーFCに移籍した 当時ニートだった俺は、1999年クロアチアザグレブ以来…